イギリスにも詐欺目的で電話をかけてくる悪い輩がいます。予めパターンを知っておけば冷静な対応ができると思うので、身近に起きた手口を書いていきます。
手口1. Bank scam
銀行(HSBCなど)を騙り、「あなたのデビットカード(またはクレジットカード)が偽造されたので、あなたの口座からお金が盗み取られる恐れがあります。解決するためにカードを回収させてください。」といったことを言ってくるそうです。こんな話は常識的に考えて怪しいので普通相手にしないと思いますが、やっかいなのは、詐欺集団は電話をかける際に偽の発信者番号(Caller ID)を表示させることもできるので、あたかも本当に銀行からかかってきた電話だと思わせることができます。それでも拒否したり疑ったりすると、「心配ならあなたから銀行に電話をかけ直して、確認してください。」と言われます。そして言われたとおりに、自分で銀行の番号を調べてから電話をかけたつもりが、詐欺集団に電話回線を操作されている場合、この電話は銀行ではなく詐欺集団にかかってしまいます。これで詐欺集団が本物の銀行員だと信じ込ませてしまうのです。
・対応方法
資産が危ないなどと言われると不安になるかもしれませんが、冷静さを保ち、すぐに電話を切ってしまいましょう。もし銀行に確認の電話をしたい場合は、回線操作が解除されるのを待つために時間を(15分以上)おいてから電話をかけるか、詐欺集団から電話を受けた電話機とは別の携帯や固定電話を使いましょう。銀行の店舗に出向いて確認するのも良いと思いますが、店舗が空いていない週末を狙って電話をしてくるかもしれません。
手口2. Car crash scam
私自身、何度かこの手口を経験しました。パターンは毎回同じで「あなた、最近車の事故に遭いましたね?保険会社(もしくは代行)の者です。お話があります。」という切り出し方です。私は車の事故なんて遭ったことはないし、初めてこの手の電話を取った時に変だなと感じ、何かの間違いだと思いますといって電話を切りました。その後、ネットで調べてみたところ、イギリスではよくある手口の詐欺電話だったと知りました。
その後も何度か同じ手口の電話がきています。自宅の固定電話にかかってくることの方が多いですが、携帯にも2回位かかってきました。発信者番号は表示されます。相手は男性、女性、年齢は若い~中年(声から推測)とバラバラです。試しに「誰宛のお電話ですか?」と聞き、こちらの名前を知っているか確認しようとすると、「名前は聞いていない。この番号だけ知らされた。」とごまかされます。明らかに知らない様子です。恐らく詐欺集団はターゲットの氏名など個人情報は持っておらず、ランダムに電話をかけているのだと思います。
このまま話にのってしまうと「あなたが請求すればお金が支払われます。」という流れにもっていかれ、個人情報(運転免許証番号、銀行口座情報含む)の漏洩や、架空の保険金支払手数料を請求される恐れがあります。
・対応方法
残念ながらコレといった撃退方法はないので、こちらが怪しんでいるトーンで、電話を切ってしまいましょう。私の経験では、その直後に相手からかけ直してくることはありませんでした。